出典:厚生労働省「介護保険最新情報 Vol.1549」
掲載日:令和8年10月26日
厚生労働省は、介護保険で利用できる福祉用具(介護を助ける道具)のルールを一部変更すると発表しました。
今回の変更では、インターネットなどを使って情報を知らせる「通信機能」が付いた介護用品について、介護保険が使える条件が新しく決められました。
新しいルールは、令和9年(2027年)2月1日から適用されます。
これまで、介護用品に介護保険の対象ではない機能が付いている場合、保険が使えないことがありました。
今回の見直しによって、通信機能が付いていても、決められた条件を満たす介護用品は介護保険の対象になることが明確になりました。
例えば、電動車いすの使用状況や、介護用ベッドの管理に必要な情報を、離れた場所にいる家族などへ知らせる機能です。
ただし、通信機能が付いていれば、どんな介護用品でも保険が使えるわけではありません。
次の4種類の介護用品では、使用状況や修理・交換などに役立つ情報を、通信機能で家族や関係者へ知らせる場合、一定の条件のもとで介護保険の対象になります。
例えば、機器の使用状況を離れた場所にいる家族や福祉用具専門相談員(介護用品の選び方や使い方を助言する専門職)などに知らせる仕組みが考えられます。
ただし、対象となる車いすの種類や、通知する情報の内容には細かな条件があります。
認知症の方が外に出たり、決められた場所を通ったりしたことを知らせる「認知症老人徘徊感知機器」についても、ルールが明確になりました。
持ち運びできる専用の受信端末を使うタイプで、機器の位置情報を通信機能によって家族や近所の人などへ知らせるものは、介護保険の対象になります。
これにより、対象となる機器については、家族が離れた場所にいても位置情報を受け取れる仕組みを活用できます。
ただし、一般的なGPS端末やスマートフォンが、すべて介護保険の対象になるという意味ではありません。
通信機能付きの介護用品でも、次のようなものは介護保険の対象になりません。
① 体調の変化や体調不良を知らせる機能が付いたもの
利用者の体の状態が変わったことや、体調不良などを知らせる通信機能が付いたものは、今回のルールでは機器全体が介護保険の対象外になります。
② 通信に必要な費用
介護用品そのものが介護保険の対象になっても、通信機能を使うための費用は対象外です。
例えば、次のような費用です。
これらの費用は、利用者が自分で負担する必要があります。
介護用品を選ぶ際には、本体のレンタル料金だけでなく、通信にかかる費用も確認することが大切です。
今回の変更では、1つの介護用品に複数の機能が付いている場合の考え方も整理されました。
主なルールは次のとおりです。
つまり、複数の機能が付いている介護用品は、その機能の組み合わせによって、介護保険が使えるかどうかが変わります。
今回の変更に伴い、福祉用具貸与事業所やケアマネジャーなどは、次の点を確認しておくとよいでしょう。
また、厚生労働省は、通信機能付き福祉用具のうち、月平均100件以上のレンタル実績がある製品について、通信費用などを含めた価格設定の聞き取り調査を必要に応じて行う予定としています。
対象となるメーカーや福祉用具貸与事業所には、調査への協力が求められています。
今回の改正では、通信機能が付いた介護用品について、介護保険が使える条件が新しく整理されました。
特に重要なのは、次の3点です。
介護用品の技術が進むことで、離れた場所からでも使用状況などを確認しやすくなります。
一方で、製品ごとに介護保険の対象となる条件が異なるため、導入前の確認が大切です。
詳しい内容や対象となる機器の条件については、厚生労働省の公式資料「介護保険最新情報 Vol.1549」をご確認ください。