掲載日:令和8年7月31日
厚生労働省は、令和8年度の「デジタル中核人材養成研修」を行います。
この研修は、介護ロボットやICT、AIなどを上手に使い、介護の仕事を改善できる人を育てるためのものです。参加費は無料で、すべてオンラインで行われます。
ここでいう「デジタル中核人材」とは、ただ機械やアプリを使える人のことではありません。職場の困りごとを見つけ、職員みんなで話し合いながら、よりよい仕事の進め方を考えられる人のことです。
日本では、働く人が少なくなる一方で、介護を必要とする高齢者が増えると考えられています。
そのため、限られた人数でも、利用者一人ひとりに合った介護を続けられるようにすることが大切です。
介護ロボットやICTを導入すると、記録や見守りなどの仕事を効率よくできる場合があります。しかし、機械を置くだけでは、仕事は必ずしも良くなりません。
まず職場の問題を調べ、何のために使うのかを職員で共有し、導入後も効果を確認しながら改善を続ける必要があります。このような取り組みを進める人を育てることが、今回の研修の目的です。
研修では、介護テクノロジーを「導入する方法」だけでなく、実際の介護に「役立てる方法」を学びます。
研修で使うツールの例として、Zoom、Googleスライド、Googleスプレッドシート、Google Keep、Slack、音声入力、生成AIのNotebookLMなどが紹介されています。
次の2つの条件を、どちらも満たす人が対象です。
職種や役職は決められていません。介護職だけでなく、看護職、リハビリ職、相談員、事務職、管理職、法人本部の職員なども対象です。
同じ施設や法人から複数人が受講することもできます。ただし、申し込みや課題の提出は一人ずつ行い、オンライン授業では一人1台のパソコンが必要です。
全国から申し込める研修が中心ですが、セット8は原則として山形県に勤務先がある人向けです。
セット10は短縮版です。厚生労働省の「生産性向上ビギナーセミナー・フォローアップセミナー」を受講するなど、業務改善について基本的な知識がある人が対象となります。
申し込み期間は研修セットによって違い、令和8年8月6日から順番に受付が始まります。締め切りはセットごとに令和8年9月3日から11月15日までとなっています。
各セットは、定員になり次第、受付が終了します。受講を考えている人は、早めに日程を確認しましょう。
研修は、次のような流れで進みます。
最初のGoogleフォームに回答しただけでは、申し込みは完了しません。事務局から届くメールを確認し、「ケアウェル」で手続きを終える必要があります。
通常の研修は、3日間のオンライン授業で行われます。セット10の短縮版は2日間です。
1日目の授業後には、約4週間かけて、自分の職場の仕事を調べる「業務分析」を行います。
2日目の授業後には、さらに約4週間かけて、職場の問題を解決するための「介護テクノロジー導入計画書」を作ります。
研修中は、ビジネスチャットを使って、講師やほかの受講者に相談することもできます。
最後にオンラインの確認テストを受け、必要な学習や課題をすべて終えると、研修修了となります。
研修を修了するためには、事前学習、オンライン授業への出席、職場での課題提出、確認テストへの合格が必要です。一つでも終わっていない場合は、修了証が発行されません。
受講者が研修に取り組めるように、勤務先の施設や事業所には、研修時間の確保や職員の協力体制を整えることが求められています。
今回の研修は、介護ロボットやICT、AIを使うことだけを目的とした研修ではありません。
職場の問題を見つけ、職員みんなで改善し、その結果を利用者へのよりよい介護につなげる方法を学ぶ研修です。
参加費は無料ですが、オンライン授業だけでなく、職場で約8週間の実践課題に取り組む必要があります。申し込む前に、全日程へ参加できるか、職場の協力を得られるかを確認しておきましょう。
詳しい日程、受講条件、修了条件などは、必ず厚生労働省の「介護保険最新情報 Vol.1531」で確認してください。
申し込み方法やよくある質問は、公益社団法人日本介護福祉士会のホームページでも案内されています。