掲載日:令和8年6月3日
厚生労働省は、ケアマネジャーなど、利用者の自宅を訪問して介護に関わる人の安全を守るため、改めて注意を呼びかけました。
きっかけは、埼玉県川口市で、介護支援専門員が利用者宅で危害を加えられ、亡くなる事件が起きたことです。
事件の詳しい内容は警察が調べている途中ですが、同じようなことを防ぐために、事業所や自治体が安全対策を進めることが大切だとされています。
利用者や家族との間で、大きなトラブルになるおそれがある場合は、職員ひとりだけで対応しないことが大切です。
事業所として、危険が起こりそうな場面を前もって考え、対応のルールを決めておく必要があります。
たとえば、訪問前に情報を共有する、複数人で訪問する、困ったときの相談先を決めておく、といった対応が考えられます。
ひとつの事業所だけで対応するのが難しい場合もあります。
そのため、地域包括支援センター、医師、保険者、市町村、保健所、法律の専門家、警察などと、日ごろからつながっておくことが大切です。
地域ケア会議などを使って情報を共有し、地域全体で介護従事者を守る体制を作ることが求められています。
利用者や家族からの暴言、脅し、無理な要求などは、カスタマーハラスメントと呼ばれることがあります。
令和8年10月からは、すべての事業主に対して、カスタマーハラスメントを防ぐための必要な対応が義務づけられます。
介護の現場でも、職員が安心して働けるように、相談体制や対応マニュアルを整えることが重要です。
国は、介護現場でのハラスメント対策を進めるため、自治体が行う研修や相談窓口の設置などを支援しています。
また、ケアマネジャーが利用者宅を訪問するとき、必要に応じて複数名で訪問するための費用についても、支援事業を活用できる場合があります。
厚生労働省は、介護現場向けのハラスメント対策マニュアルや研修資料も公開しています。詳しくは、厚生労働省の介護現場におけるハラスメント対策ページをご確認ください。
今回のお知らせは、ケアマネジャーや在宅介護に関わる職員の命と安全を守るためのものです。
介護の仕事は、利用者の生活を支える大切な仕事です。しかし、職員が危険を感じながら働く状態はあってはなりません。
事業所は、職員だけに任せるのではなく、組織として安全対策を考える必要があります。
また、自治体や関係機関とも連携し、地域全体で介護従事者を守る仕組みを作っていくことが大切です。